特集 結核対策のリフォーム
社会経済弱者の結核患者に対する保健師活動
神楽岡 澄
1
1新宿区保健所
pp.181-185
発行日 2004年3月1日
Published Date 2004/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100538
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新宿区の結核の特徴は,高い罹患率と治療中断率にある.その背景には,社会経済弱者と言われる住所不定者(路上,簡易宿泊所,カプセルホテル,サウナなどを居所としている者)や外国人(日本語学校の就学生,短期就労者,滞在資格がない者など)の問題が影響している.
新宿区は平成11年4月に3保健所1保健相談所から1保健所4保健センターに組織再編したことで,結核業務すべてを保健所に集中化した.登録された患者を確実に治癒に導くことを重要課題とし,保健師活動の強化を図った.結核対策の患者管理,患者支援は,保健所制度と保健師活動に負うことから,本稿では新宿区の結核対策における患者支援の現状と今後の課題について述べる.
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