特集 喫煙対策はどこまで進んだか
日本公衆衛生学会における喫煙対策の取り組み
阿彦 忠之
1,2
1山形県村山保健所
2日本公衆衛生学会
pp.935-939
発行日 2004年12月1日
Published Date 2004/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100516
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日本公衆衛生学会は,2003年10月の第62回総会(京都市)において,「たばこのない社会の実現に向けた行動宣言」(以下,行動宣言)を行った1).同年は,「健康増進法」が5月1日に施行され,世界保健機関(WHO)では「たばこ規制枠組み条約」が採択されるなど,世界的にも国内においても,喫煙対策の大きな前進が期待された年であった.喫煙対策は公衆衛生の重要課題であり,先導的な役割を担うべき専門学会の行動としては“遅きに失す”との声も聞かれたが,この年に行動宣言を行い,同学会会員および関係機関の主体的な取り組みを促した意義は大きいと考えている.
筆者は,同学会の地域保健委員会の担当理事として,今回の行動宣言の検討にかかわることができたので,本稿にて宣言までの経緯や宣言後の具体的な取り組みなどの概要を報告する.
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