活動レポート
過疎地域における高齢者健康づくり支援―プロダクティブ・エイジングの視点から見た健康づくり計画
西田 厚子
1
,
眞舩 拓子
2
,
松村 雅枝
3
,
原田 朱美
3
,
磯部 雅子
3
,
田中 智美
3
,
山崎 栄美子
3
,
大倉 和子
4
,
中村 昇
4
1滋賀県立大学人間看護学部
2前新潟大学医学部保健学科
3京都府美山町保健センター
4京都府南丹保健所北桑田支所
pp.914-919
発行日 2004年11月1日
Published Date 2004/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100513
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日本の人口の過疎化は急速に進行し,いわゆる過疎地域1)と言われる市町村数は地方自治体の約3割2)を占める.過疎地域の高齢化は日本全体のそれに比べて明らかに高く3),特に,後期高齢者の占める割合が高いことから,今後さらに深刻な状況に陥ると予測されている4).これらの高齢者の増大に対応した保健医療福祉サービスの社会的整備が急務となっている.
しかし同時に,後期高齢人口の大半は健康な人であり,ましてやそれ以上に健康な人が多い前期高齢人口も急増することに変わりなく,これらの健康な高齢者が引き続き様々な活動や役割を担える地域社会を築くことも大切な課題である.そのためには,これまでの「支援を必要とする高齢者」だけではなく,「健康で地域社会に貢献する高齢者像」を捉えていく必要がある.このような高齢者の活動性を明らかにしながら,新しい高齢者像として高齢者の生産性と健康に着目したものに,“プロダクティブ・エイジング”という概念がある.
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