特集 がん対策・1
がん告知後の患者への支援―がん検診機関の保健師によるコミュニケーションスキルを用いた支援プログラムとその効果の検討
福井 小紀子
1
1国際医療福祉大学小田原保健医療学部
pp.36-39
発行日 2007年1月15日
Published Date 2007/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100317
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がん対策基本法が制定された今,がん告知後の患者への支援体制を全国的に整備していくことは,今後ますます重要となる.しかし現状は,がん告知後の患者への支援は,わが国に限らず欧米においても十分に行われていないことが指摘されている1).なかでもがん検診機関においては,がんの診断・告知後に,次の段階となる治療への継続的な支援を行い,がんの2次予防につなげていくことは,1次予防と同様に重要な課題となる.
筆者らは,2002~2005年度までの4年間,がん検診機関にて,がん告知後の患者への支援体制の強化を図るために,がん検診に携わる職域の保健師を対象としたコミュニケーションスキルトレーニングプログラムの作成と,その教育効果の検討,およびEvidence-Based Public Healthの視点から,この教育を受けた保健師による,患者のQOLにおける支援の効果について,無作為化比較試験にて検討する研究活動を展開してきた.
本稿ではこれらの活動内容について報告する.
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