特集 地域保健法10年
地域保健法を活用する
笹井 康典
1
1大阪府健康福祉部地域保健福祉室
pp.102-105
発行日 2005年2月1日
Published Date 2005/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100020
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平成6(1994)年に地域保健法が成立し,平成9(1997)年全面施行,同時に母子保健事業の一部市町村移管という経過の中で,地域保健活動は大きく変化した.
地域保健法により,市町村は住民に身近な母子保健サービスや老人保健サービスを実施し,保健所は広域的,専門的,技術的な業務を担当するという役割が明確にされた.法制定後10年という節目を迎えて,地域保健法の趣旨が達成できたのか,課題を明確にして今後の地域保健活動の推進に生かさなければならない.
筆者は,この10年間の最初の時期は保健所長として,その後は府庁で健康づくりや医療施策を担当してきた.市町村や保健所の第一線で活躍している人のさまざまな声,意見を聞くことが多い.本稿ではそれらを紹介しつつ,この間の地域保健や行政をめぐる変化を踏まえて,地域保健法を今後さらに有意義に活用するという視点で進める.
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