調査報告
行政保健師が直面するカスタマーハラスメントと職場に求められるリスクマネジメント
横田 恵
1
,
佐々木 直美
1
1山口県立大学看護栄養学部看護学科
pp.158-164
発行日 2026年4月10日
Published Date 2026/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.134883330820020158
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緒言
暴力・ハラスメントは、被害を受けた個人のみならず、職場環境の悪化、組織運営全体への悪影響を及ぼしかねない重大な問題である。2019(平成31)年に国際労働機関(ILO)は「暴力・ハラスメント条約及び勧告」を採択、国内では2020(令和2)年度からカスタマーハラスメント(顧客等からの著しい迷惑行為)が職場のハラスメント対策の中に位置づけられ、2024(令和6)年6月には総務省から地方公共団体におけるハラスメント対策の徹底が通知されている。
行政機関の中でも保健所等で働く行政保健師(以下、保健師)は、地域住民との距離が近い相談窓口での業務に加え、対象者が必ずしも支援を求めているとは限らない状況での関わり等により地域住民からの暴力・ハラスメントを被るリスクが高いことが指摘されている1-3)。こうした職務上のリスクに対して、暴力の未然防止、被害者への支援を図り、安心して働ける職場環境や住民サービスの質を確保していくためには、職場におけるリスクマネジメント体制の構築が重要と考える。

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