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特集1 日本老年看護学会第28回学術集会
パネルディスカッション
縦横無尽の高度な老年看護の実践
老年看護学の新しい方向―現在地から高度専門看護師に望むこと
A New Direction in Gerontological Nursing: Expectations for Advanced Practice Nurses from the Current Standpoint
中島 紀惠子
1
Kieko Nakajima
1
1北海道医療大学
1Health Sciences University of Hokkaido
pp.27-32
発行日 2024年1月31日
Published Date 2024/1/31
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- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
Ⅰ.はじめに
わが国の老年看護教育制度の開始は1987年,医療・福祉等の諸政策改正の波が押し寄せ,新しい専門職が誕生し始め,職種間連携のあり方が問われるようになってきたころである.
日本老年看護学会の誕生は1995年.同じ年に高齢社会基本法が制定されている.1990年に始まったゴールドプラン,続く新ゴールドプランによって何とか介護保険法施行に関するケア/サービスの基盤整備の形は整ったが,人材不足は深刻で,なかでも老人看護を担う看護職の不足は深刻な問題であった.特に,老人の長期滞在型ケア施設や在宅看護の専門能力をより強化し現場活動を統括マネージできる人材育成とそれを支える学問的基盤づくりが急がれた.
第1回日本老年看護学会学術集会の開催は1997年.看護系大学大学院教育への老人看護専門看護師教育の導入は2001年,日本老年看護学会が準備してきた認知症看護認定看護師教育は2004年に開始された.同年12月には「痴呆」から「認知症」に名称変更する通知の発表があった.
老年看護のJournyをいうならば私は,ほぼ40年この道を旅してきたと思う.本文ではこの長い旅路で感じ思案し考えてきたことのあれこれを縦横無尽に述べたい.
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