連載 クライシス・プラン—本人と支援者で重ねるブラッシュアップ・1【新連載】
頭の中の対処を言葉に
中村 義幸
1
1MIRAI訪問看護ステーション
pp.134-141
発行日 2026年3月15日
Published Date 2026/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.134327610290020134
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クライシス・プランとは何か—CP-Jを中心に
本連載で紹介する「クライシス・プラン」はCP-J(Crisis Plan-Japanese version)と呼称されるものです。CP-Jは、欧米諸国で精神障害者の権利擁護のために生まれたクライシス・プランをもとに日本の精神科医療の現場に即して発展してきました。当事者と支援者が協働し、状況に応じた対処・対応や支援のあり方をあらかじめ整理した一連のアプローチです。
クライシス・プランの本質は「不調時への対応を書き出す紙」ではありません。むしろ、本人が自分自身の状態を理解し、どうすれば安定した生活を送れるか主体的に選び取るための自己決定を目的とするアプローチです。自分の不調のサインに気づき、対処を選び、必要な時に助けを求められるようになることは、再発防止に役立つだけでなく、日々の生活の中で「自分を取り戻す力」を育んでいきます。生活は、安定と不調が揺れ動く中で続いていきます。クライシス・プランはこの揺らぎを支援者と一緒に乗り越えていくための地図のような存在となります。

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