連載 同行紀・第6回【最終回】
スドウさんと山下さん
弓指 寛治
pp.89-95
発行日 2026年3月15日
Published Date 2026/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.134170450310020089
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「そういえば、どうしてコスモスで働くことになったんですか?」僕はコスモスの看護師・渡邉さんに聞いた。4年半の東ティモールでの活動を経て帰国した渡邉さんは山友会でお世話になったホンダ先生に「働き場所ないですかね?」と連絡をした。すると先生は浅草病院を紹介してくれて一緒に面接まで足を運んでくれた。面接の帰り道、「今からコスモスに行きますけど一緒に来ますか?」と言われて何となくコスモスの事務所へ。その時に出迎えてくれたのが山下さんだった。渡邉さんが山下さんに「見学に来ました」と伝えると「あら〜! 見てって見てって」と歓迎してくれた。「今、浅草病院で面接をしてきたところで」と話すと山下さんは「病院なんかで働いたら病気になっちゃうわよ」とジョークを挟んでから「コスモスで働けばいいじゃない」と声をかけた。渡邉さんは「東ティモールでトイレ作るとか手洗い指導とかしかやってないんです」と返答。山下さんは「ここ(山谷地域)も同じようなものよ」と全く意に介さなかった。そのまま「ユニフォームのサイズはM?」「ロッカーはここでいいかしら?」「いつから働けるの?」と話が進んでいく。渡邉さんはその時「なんかここで働いてもいいかも」と思った。
この話を聞いた時、僕は「めっちゃ山下さんらしいなぁ」と思った。他の看護師さんたちも何かのきっかけでコスモスに辿り着き、山下さんに出会い、その雰囲気に巻き込まれたりした結果、コスモスにいる。

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