特集 トラブルの解きほぐし方と立て直し方
【Case 5】スタッフの不安に気が付けなかった人員確保トラブル—退職代行の時代に、どう職員と向き合うか
樋口 秋緒
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1社会医療法人北晨会恵み野訪問看護ステーション「はあと」
pp.446-448
発行日 2025年11月15日
Published Date 2025/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.134170450300060446
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私は、現職に就いてから20年になる。事業所を立ち上げているので、この間ずっと管理職という役割が付いている。その間にさまざまなトラブルを経験し、先が見通せない不安に苛まれることも、辞めたい気持ちになったこともある。しかし、そんな気持ちのときに前向きにさせてくれ、乗り越えさせてくれたのは「スタッフを通して得たたくさんの学びと経験」だった。
本稿ではスタッフの離職に関して、筆者が経験したトラブルをご紹介しよう。突然のスタッフの離職で先が見通せない時の不安は一人で解決できるものではないし、この不安は他のスタッフにも影響を与えてしまう。訪問看護ステーションの看護職員数は常勤換算で2.5人以上とされており、この基準を維持するのは容易ではないことを、過去何度も身をもって経験した。

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