徹底分析シリーズ はじめてでもわかる心筋保護—麻酔科医のためのガイドラインの核心
巻頭言
隈元 泰輔
1
1済生会熊本病院 麻酔科
pp.887
発行日 2026年9月1日
Published Date 2026/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.134088360330090887
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- 文献概要
「心筋保護」とは単に心筋保護液を投与することではない。心臓手術において心筋虚血を防ぎ安全に手術を完遂するための戦略である(図)。ひとたび心筋保護が破綻すると,心臓外科医は無言になり,麻酔科医はモニター画面を凝視し,体外循環技士は灌流量や灌流圧を何度も確認する。いわゆるstone heartとなれば,その場は凍り付く。
2024年,世界初となる『開心術中心筋保護法の選択および実践のガイドライン』が公表された。これにより心臓外科医,麻酔科医,体外循環技士が共通認識をもち,同じ目標に向かって協働することが,これまで以上に可能になった。われわれが目指すは,チーム全員が同じ知識を共有し,誰もが安全に実践でき,次世代へ受け継ぐことのできるSustainable & Reliable Myocardial Protectionである。本企画がその実現に向けたcornerstone(礎)となり,日々の診療を支える一助となれば幸いである。
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