症例ライブラリー 緊急手術,急患の気道確保
甲状腺全摘術後の痰と話しづらさの訴え
柿沼 孝泰
1
Takayasu KAKINUMA
1
1東京医科大学 麻酔科学分野
キーワード:
緊急開創
,
emergency front of neck access
,
eFONA
,
DAS 2025
Keyword:
緊急開創
,
emergency front of neck access
,
eFONA
,
DAS 2025
pp.866-869
発行日 2026年9月1日
Published Date 2026/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.134088360330090866
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■症例
49歳の女性。身長152cm,体重52kg。Basedow病で内服加療していたが,ホルモンコントロールが不良で甲状腺腫の増大を認めたため,甲状腺全摘術となった。
麻酔はプロポフォール,レミフェンタニル,ロクロニウム,神経モニタリング(IONM)下に甲状腺全摘術が行われた。反回神経の損傷はなく,収縮期血圧120mmHg以上での動脈止血の確認とValsalva手技での静脈止血を十分にした。出血は少量,ドレーンを留置し2時間で手術は無事に終了した。覚醒は良好で,無事抜管した。退室時のバイタルサインは血圧155/78 mmHg,心拍数62bpm,呼吸数14回/min,経皮的末梢動脈血酸素飽和度(SpO2)97%(100%酸素4L/minフェイスマスク下)であった。
帰室後,モニタリング下に頸部冷却を行い,3時間後の看護巡回時,創部の観察では明らかな腫脹はわからなかったが,患者は座位となり,痰がらみの増加と少し話しづらくなったと訴えていた。
さて,どうする?

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