症例ライブラリー 小児の気道緊急
急性喉頭蓋炎
田所 瑠美
1
,
多田 文彦
1
Rumi TADOKORO
1
,
Fumihiko TADA
1
1四国こどもとおとなの医療センター 麻酔科
キーワード:
Hibワクチン
,
外科的気道確保
,
バックアップ体制
Keyword:
Hibワクチン
,
外科的気道確保
,
バックアップ体制
pp.542-545
発行日 2026年6月1日
Published Date 2026/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.134088360330060542
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■症例
3歳の男児。身長107cm,体重15kg。数時間前から急速に進行する咽頭痛を訴え,次第に水分摂取すら困難となったため,深夜に救急外来(ER)を受診した。来院時,患児は母親の膝の上で前傾姿勢をとっていた。口元からは唾液が流出しており,軽度の陥没呼吸を伴っていた。来院時のバイタルサインは経皮的末梢動脈血酸素飽和度(SpO2)98%(room air),心拍数は140bpmであった。Hibワクチンは4回接種済みであり,救急医は慎重に咽頭観察を試みた。しかし,患児は診察を拒んで激しく啼泣し,それを機に呼吸状態は劇的に悪化して,SpO2は一気に80%台まで低下した。救急医は直ちに気道確保が必要と判断し喉頭展開を試みたが,組織は高度に腫脹しており,声門を同定できず挿管を断念した。麻酔科へ緊急コールがあり,急いでERに駆けつけたとき,そこには今にも呼吸が停止しそうな3歳児の姿があった。急性喉頭蓋炎が非常に強く疑われ,一刻の猶予も許されない。
さて,あなたならどうする?

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