徹底分析シリーズ 添付文書:わかったつもりから本当の理解へ
一般病院における医薬品の適応外使用に関する取り組み—安全に使用するための体制の確立
新井 亘
1,2
Wataru ARAI
1,2
1上尾中央総合病院 薬剤部
2帝京大学薬学部 薬学教育推進センター
pp.522-525
発行日 2025年5月1日
Published Date 2025/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.134088360320050522
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医療従事者は添付文書に従って医薬品を使用することが原則であるが,添付文書とは異なった適応症や用法・用量での使用(以下,適応外使用),また禁忌に該当する使用(以下,禁忌薬使用)は,実際の医療現場において行われている。特に近年では,新しいエビデンスに関する情報発信に対して適応拡大が追いつかず,やむを得ず適応外使用している場合がある。一方,適応外使用や禁忌薬使用の認識がないまま使用したり,自身の経験から漫然と使用したりする場合も散見され,安全性が担保されていないという点が懸念される1)。そこで適応外使用や禁忌薬使用に対し,組織として検討する体制を確立した。

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