増刊号 訪問作業療法
第2章 訪問作業療法のさらなる支援方法と対象者
5 小児期からの支援を受けている方の成人期
宮川 歩維
1
Ai Miyakawa
1
1札幌渓仁会リハビリテーション病院 訪問リハビリテーションさくら
pp.757-762
発行日 2026年7月20日
Published Date 2026/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091513540600080757
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はじめに
当法人にて小児期発症疾患の訪問リハビリテーション事業を開始して,今年で25年目となった.訪問リハビリテーションは高齢者や難病の方が対象,といったイメージはいまだに存在するが,この25年の間に日本は少子高齢社会に入り,子どもや家族を取り巻く医療・福祉・教育分野も大きく変化した.医学技術の進歩により,多岐にわたる障害や疾患を有した状態で誕生する児も増え,発達障害や医療的ケア児といった新たな言葉も世間に浸透している.地域には医療・福祉サービスを必要とする子ども・家族が多く存在しており,小児期発症疾患を対象としている訪問リハビリテーションや訪問看護も増えてきた.都市部と地方では数や質での格差については否めないが,訪問作業療法を実践している仲間が確実に増えていることを嬉しく感じている.家族は少しでも子どもの病気・障害がよくなって元気に成長することを願い,いつまでも幸せに過ごせることを望んでいる.長期的な支援を経験する中で今も昔も変わらないのは,家族は子どもを介助・介護している感覚ではなく,何年何歳になっても「子育て」の気持ちをもち続けていることである.訪問作業療法の担当者は,家族と共に子育てを担っている「サポーターの一員」であるという気持ちをもち,パーソナルな課題が生じても一つひとつ取り組んでいくような支援が求められているのではないだろうか.

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