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Key Questions
Q1:学校で出会うDCDやSLDがある子どもの「困り」とは何か?
Q2:学校におけるDCDやSLDの支援はどのように捉えるのか?
Q3:作業療法士は学校で教師とどのように協働し支援を実践できるのか?
はじめに
近年,学校現場で支援を必要とする子どもたちの存在は特別なものではなくなってきている.日本では少子化が進み,義務教育段階の児童生徒数は減少している一方,特別支援学校や通常の学校で支援を必要とする子どもの数や割合は増加している.
学校で支援を必要とする子どもたちの中には,神経発達症の特性を有する子どもたちも存在する.神経発達症とは,米国精神医学会の『精神疾患の診断・統計マニュアル(DSM)』に含まれる疾患群であり,何らかの脳機能の問題により発達期に症状が発症し,個人的,社会的,学業,または職業における機能の障害を引き起こすものとされている1).具体的には,知的能力障害(知的発達症),コミュニケーション症,自閉スペクトラム症,注意欠如多動症,限局性学習症,発達症協調運動症等があり,これらの神経発達症は他の疾患と高頻度に併発しやすいことがわかっている.知的発達症や,コミュニケーション症,自閉スペクトラム症,注意欠如多動症は,知的発達や言語発達の遅れ,社会性,行動等の症状が周囲に気づかれやすい.その一方で,発達性協調運動症(developmental coordination disorder:DCD)や限局性学習症(specific learning disorder:SLD)は,詳細な評価の困難さ等を背景に「顕在化しにくい発達障害」と称されることもある2).しかし,DCDやSLDの症状がある場合,日常生活活動や学業等,学校生活におけるさまざまな困りにつながることも知られている.
そこで,本稿では,「学校」という場で作業療法士が果たすべき役割の一つとして,学校で出会うDCDやSLDの理解と支援について整理する.

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