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特集 ルックスケアと作業療法—外見支援から広がる生活と社会参加
精神科病院におけるファッション支援—企業との連携による新たな試み
Fashion support in psychiatric hospitals: A new initiative through corporate collaboration
阿部 來夢
1
,
石橋 裕
2
,
石橋 仁美
3
Raimu Abe
1
,
Yu Ishibashi
2
,
Hitomi Ishibashi
3
1IMS〈イムス〉グループ イムス札幌リハビリテーション病院
2東京都立大学大学院
3東京工科大学
pp.139-142
発行日 2026年2月15日
Published Date 2026/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091513540600020139
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Key Questions
Q1:精神科病院におけるファッションの制限とは?
Q2:衣服を自由に選ぶことがもつ効果とは?
Q3:企業と連携した作業療法支援とは?
はじめに
精神科病院に入院する患者(以下,当事者)は,病状や感染対策による外出制限により,日常的な買い物が困難な状況に置かれていることも多い.そのような生活環境の中で,衣類の購入は家族に依頼するか,売店の限られた選択肢から選ぶしかなく,「自分で選ぶ」という基本的な権利や楽しみが失われがちである.
近年,医療・福祉・保健における「ルックスケア」の重要性が注目されている.外見は自己表現の手段であり,自己肯定感や社会参加意欲に直結する.つまり,ルックスケアは単なる美容行為ではなく,「心の回復」や「自己効力感の向上」,「生活の再構築」へとつながる支援である1).しかし精神科病院において,ルックスケアに関する報告は少なく,その視点はまだ十分に取り入れられていない.
本稿では,筆頭筆者が以前所属していた組織で作業療法士が中心となり,株式会社しまむら(以下,ファッションセンターしまむら)と協働し,院内で衣類販売会を開催した取り組みを紹介する.当事者が「自分で選ぶ」体験を通じて得られた変化と,企業連携による新たな支援の可能性について報告する.

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