作業のタネ〜未来を創ろう〜
医療におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)
十見 恭平
1
,
川上 途行
2,3
,
佐久間 克也
1
,
近藤 国嗣
1
Kyohei Jumi
1
,
Michiyuki Kawakami
2,3
,
Katsuya Sakuma
1
,
Kunitsugu Kondo
1
1東京湾岸リハビリテーション病院
2東京湾岸リハビリテーション研究・教育センター
3慶應義塾大学
pp.1234-1239
発行日 2025年10月15日
Published Date 2025/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091513540590111234
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
医療DXの必要性と背景
日本の医療は,急速に進む少子高齢化への対応が喫緊の課題となっている.特に2025年(令和7年)には,団塊の世代がすべて75歳以上となり,高齢者医療の需要がこれまでにない規模で増加することが見込まれている.さらに,厚生労働省の報告によれば,医師数自体は年々増加傾向にあるものの,診療科や地域による偏在が深刻化しており,過疎地や離島,またリハビリテーションや小児医療等の特定分野では,医師や医療従事者の不足が大きな課題となっている1).
加えて,病院の現場では,依然として紙媒体による情報管理や煩雑な事務作業に多くの時間と労力を要しており,非効率な業務体制が医療従事者の業務負担を増加させているのが現状である.

Copyright © 2025, MIWA-SHOTEN Ltd., All rights reserved.