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Key Questions
Q1:災害が起きても医療・介護を継続するためには?
Q2:災害が起きてもリハビリテーションを継続するためには?
Q3:令和6年能登半島地震で発災後10日間何を実施したのか?
はじめに
社会医療法人財団董仙会と社会福祉法人徳充会は,けいじゅヘルスケアシステムとして「先端医療から福祉まで『生きる』を応援します」というミッションを果たすべく,医療,介護,福祉,障害分野を展開している.これらの施設は,恵寿総合病院(以下,当院)を基幹病院として,北は能登の穴水町から,南は金沢市まで114kmに及ぶ.
2024年(令和6年)1月1日16時6分に震度5強の地震発生,その4分後の16時10分ごろにマグニチュード(M)7.6最大震度7の能登半島地震が発生した.この地震で沿岸部は海岸線が200m以上沖へ移動し最大4m地盤が隆起し,6,000年の歴史の中で,人類が初めて大地の誕生に立ち会ったといわれている.道路は能登半島の広範囲で隆起,沈下等で寸断し,水道配管の被害により長期間の断水となった.
当法人では,金沢市以外の施設で建物周囲の地盤沈下が著明で,出入口に段差ができ,場所によっては建物内にも段差ができ,給排水の配管断裂,断水,貯水層・ボイラー・空調等の損壊等,甚大な被害を受けた.2025年(令和7年)7月現在,復旧工事が続いている.
能登半島の医療・介護施設の入院患者・入所者は,県内外に避難,搬送された.リハビリテーションスタッフは搬送業務にかかわり,精神的にも苦痛があったと聞いている.そんな中,当法人は医療・介護を継続した.筆者は,15年前に臨床から法人本部管理者となった.今回どのように医療・介護・リハビリテーションを継続したのか報告する.また,なぜ継続できたのかも考えたい.

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