増刊号 就学・就労支援
第2部 まなぶ:就学
第3章 就学期のかかわり
1 外部支援専門員としての学校へのかかわり
増子 拓真
1
Takuma Mashiko
1
1TASUC株式会社
pp.807-811
発行日 2025年7月20日
Published Date 2025/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091513540590080807
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はじめに
近年,学校現場における多職種連携の重要性が増している.作業療法士は,児童・生徒の運動機能や感覚処理の課題,ADLの向上を支援するだけでなく,学校環境の調整や教員への助言を通じて,児童・生徒がよりよい学習環境で学べるよう支援するとともに,教員が児童・生徒の特性を理解し,適切なかかわりができるように支援することも重要な役割となっている.
本稿は,学校における作業療法士の支援の実際について,普通級,通級,支援級,特別支援学校の各場面での具体的なかかわりを紹介するものである.なお,制度や取り組みは各都道府県で差異があり,それぞれの作業療法士と学校の関係も異なる場合が多いため,あくまで筆者の実践は一例であることをご了承いただきたい.また,学校に対して作業療法士がかかわる方法はさまざまであるが,本稿では,いわゆる保育所等訪問支援事業を用いた学校への訪問ではなく,筆者の所属先であるTASUC(たすく)がそれぞれの学校や教育委員会との契約を通して行う「外部支援専門員」としての事業を前提とする.

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