書評
—手塚純一,増田 司(著)—「神経システムがわかれば脳卒中リハ戦略が決まる 第2版」
増田 知子
1
1千里リハビリテーション病院セラピー部
pp.705
発行日 2025年6月15日
Published Date 2025/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091505520590060705
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中枢神経ではさまざまな機能をもつ神経回路が相互に連関し,システムとして働いています.脳卒中者のリハビリテーションにおいて,この神経システムの理解が不可欠であることは,今や関連職の共通認識でしょう.また,脳画像を的確に読み解いて得られる情報が,効果的・効率的な治療の鍵を握ることも同様です.
しかし,臨床の理学療法士・作業療法士にとって,神経システムや脳画像の理解が大きな難関であることは間違いありません.神経回路の連関は難解かつ数が膨大であり,「学ぶ手がかり」を探すこと自体がすでに困難です.構造や機能局在の解説にとどまらない,臨床に役立つ神経回路の知識がまとめられた書籍が希少であることも,学びの障壁になっていると感じます.

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