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編集後記
加藤 浩
pp.634
発行日 2025年5月15日
Published Date 2025/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091505520590050634
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本号の特集は,理学療法の視点で解剖学を深く掘り下げた多くの著書や研究業績をおもちの壇順司先生をゲストエディターとしてお迎えし,「機能解剖学に基づく疾患別理学療法」というテーマでお届けします.読者の皆様も,学生時代にヒトの骨,関節,筋の機能解剖,すなわち,正常な機能(理想的な機能)について学ばれたことと思います.しかし,臨床現場に出れば,理学療法士が対峙するのは,変形した骨,アライメントが崩れた関節,そして萎縮や短縮した筋により生じる病態運動であり,正常から逸脱した機能に対する治療です.つまり正常な機能の知識だけでは,最良な理学療法を実践することはできません.そこで本特集では,臨床現場の最前線で活躍されている治療経験豊富な先生方に代表的な疾患症例を通して,機能解剖の正常的側面と病態的側面の特徴について,画像所見などを交えながら,どのように治療応用すべきかをわかりやすくご解説いただきました.
Close-upでは,医療におけるコンサルテーションにフォーカスを当て,チーム医療のなかで理学療法士が効果的なコンサルテーションを実践するために必要な基本的知識とポイントについてご紹介いただきました.新連載として,巻頭カラーで「運動器疾患に対する超音波画像評価とエコーガイド下運動療法—EBPTに活かす!」が始まりました.実際の画像所見をみながら,先輩理学療法士と後輩理学療法士が対話する形式により画像評価から運動療法までわかりやすく全12回で解説していきます.そのほかにも,「薬剤と理学療法」,「理学療法とAI」などもりだくさんの内容が掲載されています.

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