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Rinsho Seikei Geka Volume 60, Issue 6 （June 2025）

臨床整形外科 60巻6号（2025年6月発行）

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特集仙腸関節を科学する

アスリートの仙腸関節障害に対する運動療法—理論と対処方法 Exercise Therapy for Athletes with Sacroiliac Joint Disorders: Theory and Treatment 金岡恒治 ¹ , 森戸剛史 ¹ Koji KANEOKA ¹ , Tsuyoshi MORITO ¹ ¹早稲田大学スポーツ科学学術院 ¹Faculty of Sport Sciences, Waseda University キーワード：仙腸関節障害 , sacroiliac joint disorders , 骨盤輪不安定性症候群 , pelvic instability syndrome , 体幹筋モーターコントロール , trunk muscle motor control Keyword: 仙腸関節障害 , sacroiliac joint disorders , 骨盤輪不安定性症候群 , pelvic instability syndrome , 体幹筋モーターコントロール , trunk muscle motor control pp.743-747

発行日 2025年6月25日 Published Date 2025/6/25

DOI https://doi.org/10.11477/mf.055704330600060743

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参考文献 Reference

アスリートはスポーツ活動によって骨盤輪に物理的負荷が繰り返されることで，腸骨と仙骨をつなぐ骨盤周囲靱帯への牽引負荷が高まり，靱帯の付着部の障害による疼痛を生じやすい．骨盤輪を筋力によって機能的に安定させる筋活動様式としては，足部と同様に骨盤内在筋が外在筋よりも先に収縮することが求められるが，骨盤内在筋の活動遅延や外在筋の過活動がある場合は骨盤輪の不安定性が増して仙腸関節痛を発症しやすくなる．また同時に存在する骨盤外在筋の過活動によって外在筋付着部障害を発症させるため，これらの病態は骨盤輪不安定症候群と捉えることができる．