増大号特集 あなたの整形外科診療が変わる 差がつく画像診断技術—単純X線からAIまで
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骨転移とMRIの重要性
中西 克之
1
1大阪国際がんセンター放射線診断・IVR科
pp.611
発行日 2025年5月25日
Published Date 2025/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.055704330600050611
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超高齢社会で国民の2人に1人ががんとも言われる昨今,骨転移の診断では,存在診断,質的診断,治療の効果判定などで,画像診断の正確性が求められています.骨転移の画像診断は1つのモダリティのみで完結することは不可能で,複数のモダリティを組み合わせ,さらには臨床情報も加えた総合的判断が望まれます.そのなかにあってMRIの役割は最重要です.MRIは近年の撮像法の発達で広範囲を短時間で撮像する技術が日進月歩で進化しています.特に拡散強調画像は良好なコントラスト分解能を有し,スクリーニングのみならず,治療の効果判定でも有用です.2020年に「全身MRI撮影加算」が新設されています.
この加算の適応は2025年2月現在では「前立腺癌骨転移検索」に関してのみですが,全般的に骨転移検索に対して使用される機会が増えています.
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