Japanese
English
今月の主題 Post H. pylori時代の胃炎・胃症
症例アトラス
胃アミロイドーシス(AA,AL,ATTR)
Gastric Amyloidosis(AA, AL, ATTR)
今津 愛介
1
,
谷口 義章
1
,
川崎 啓祐
1
Noriyuki Imazu
1
1九州大学大学院医学研究院病態機能内科学
キーワード:
胃アミロイドーシス
,
AA型
,
AL型
,
内視鏡所見
,
病理学的所見
Keyword:
胃アミロイドーシス
,
AA型
,
AL型
,
内視鏡所見
,
病理学的所見
pp.74-77
発行日 2025年1月25日
Published Date 2025/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.053621800600010074
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疾患の概要
アミロイドーシスとは,可溶性の蛋白質が不溶性の線維構造(アミロイド蛋白)に変化し,細胞外に沈着することによって臓器障害に至る疾患であり,特に心臓,腎臓,および消化管が好発部位である.アミロイド蛋白の沈着様式,前駆蛋白の種類により種々の病型に分類される.アミロイド蛋白のうち,消化管への親和性が高いのは炎症の急性期蛋白(serum amyloid A protein ; SAA)を前駆体物質とするAA(amyloid A)型と,免疫グロブリンL鎖から成るAL(amyloid light chain)型である.その他にも,慢性腎不全時に増加するβ2M(β2-microglobrin)が沈着する透析アミロイドーシスや,TTR(transthyretin)を前駆蛋白とするATTRアミロイドーシスがあり,後者はさらに遺伝子変異を伴う遺伝性ATTRアミロイドーシス,遺伝子変異を伴わない野生型ATTRアミロイドーシスに分類される.消化管アミロイドーシスの好発部位は十二指腸を含む小腸で,次いで胃,大腸(特に直腸)である.
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