増大号 サッと読めてパッとわかる! 感染症診断メモ。
5章 渡航関連感染症・新興再興感染症
6.麻疹疑いの患者において,診断までの流れはどのようにすればよいでしょうか?
船木 孝則
1
1国立感染症研究所研究企画調整センター
キーワード:
麻疹
,
修飾麻疹
,
ワクチンで予防可能な疾患
,
輸入感染症
,
排除
Keyword:
麻疹
,
修飾麻疹
,
ワクチンで予防可能な疾患
,
輸入感染症
,
排除
pp.453-458
発行日 2025年4月15日
Published Date 2025/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.048514200690040453
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●麻疹は,空気感染によりヒトからヒトに伝播する感染力の極めて強い麻疹ウイルスを原因とする感染症であるが,症状が軽い修飾麻疹では検査なく診断することは困難である.
●病歴や症状から麻疹を疑った,または麻疹と臨床診断した医師は,速やかに管轄保健所に届け出るとともに,麻疹ウイルス遺伝子検査のためのエチレンジアミン四酢酸(EDTA)血,咽頭拭い液,尿の採取を行う.
●また,医療機関において,発疹出現4〜28日時点の血液検査で麻疹特異的免疫グロブリンM(IgM)抗体〔酵素免疫測定(EIA)法〕を提出する.少なくとも結果判明まで空気予防策をとることが二次伝播を防ぐために重要である.

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