増刊号 ―これだけは押さえたい―最重要疾患の病態・診断・治療法
婦人科編
更年期・老年期
骨粗鬆症
茶木 修
1
1横浜労災病院女性ヘルスケア部
キーワード:
エストロゲン減少
,
骨密度測定
,
骨代謝マーカー
,
QOL
Keyword:
エストロゲン減少
,
骨密度測定
,
骨代謝マーカー
,
QOL
pp.225-232
発行日 2025年4月20日
Published Date 2025/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.038698650790040225
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Points
+閉経後骨粗鬆症はエストロゲンの急激な低下が主因で骨代謝が亢進し,骨量が減少することで骨折の危険性が高まった状態である.
+骨密度以外の骨折危険因子の関与も明らかになってきており,年齢,既存骨折,骨代謝回転の亢進などがある.
+日本の骨粗鬆症診断基準(2012年度改訂版)では①脆弱性骨折の有無,②骨密度値の2項目で診断を行うよう定められている.脆弱性骨折のうち,椎体骨折または大腿骨近位部骨折があれば,骨密度値の高低に関係なく原発性骨粗鬆症と診断される.
+骨粗鬆症は自覚症状に乏しく,病気が進行して骨折を起こすとさまざまな障害が起こり死亡リスクも上げる.寝たきりの原因の約13%が骨粗鬆症による骨折とされ,超高齢社会を迎えたわが国でも医学のみならず社会的にも非常に関心の高い疾患である.

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