増刊号 周術期管理マニュアル—保存版
Ⅱ併存症をもつ患者の評価とその術前・術後管理
その他
精神疾患
竹内 崇
1
Takashi TAKEUCHI
1
1東京科学大学病院精神科心身医療科
pp.78-79
発行日 2025年10月22日
Published Date 2025/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.038698570800110078
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術前評価
●内服薬に向精神薬が含まれていないか確認する
向精神薬の内服の有無により,精神疾患の合併が想定される.抗精神病薬であれば統合失調症や双極性障害,気分安定薬であれば双極性障害,抗うつ薬であればうつ病や不安障害などが考えられる.気分安定薬のうち,バルプロ酸ナトリウム,カルバマゼピン,ラモトリギンは抗てんかん薬にも分類されているので,てんかんであると早計な判断にならないように病歴の確認が必要である.一方,不眠や不安に用いるベンゾジアゼピン(BZ)系薬剤は,身体科が処方している場合があるが,せん妄の危険因子であり周術期での使用には注意を要する.内服薬ではないが,飲酒状況は入院後のアルコール離脱症状の評価の参考になるため確認しておく.
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