増刊号 周術期管理マニュアル—保存版
序
絹笠 祐介
1
1東京科学大学消化管外科学分野
pp.1
発行日 2025年10月22日
Published Date 2025/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.038698570800110001
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外科医として日々の診療に携わる中で,私たちは患者一人ひとりの命を預かるという重大な責務を担っています.特に消化器外科領域においては,手術そのものの成功だけでなく,周術期管理が患者の予後を大きく左右する重要な要素となります.術前の評価や準備,術中の適切な対応,そして術後の合併症予防や早期回復をめざしたケアまで,周術期管理は多岐にわたり,外科医としての知識と技術,そして判断力が問われる場面が数多く存在します.
本書『周術期管理マニュアル《保存版》』は,消化器外科に携わるすべての医療従事者,特に外科医の皆様に向けて,周術期管理の実践的な知識と最新のエビデンスを網羅的に提供することを目的として編纂されました.手術の成功はもちろんのこと,患者の安全とQOL(生活の質)を最大限に高めるためには,術前から術後までの一貫した管理が不可欠です.本書では,日常診療で直面するさまざまな課題に対して,具体的かつ実践的な解決策を提示し,外科医としての判断をサポートする内容を盛り込んでいます.

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