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はじめに
わが国の高齢化率は上昇し,高齢者医療のニーズが高まっている.急性期病院では特に日常生活動作(activities of daily living:ADL)の低下を防ぐために早期から機能回復支援や低栄養の重症化予防,生活自立支援が重要となっている.高齢患者の多くが多疾患併存状態であり,サルコペニア,低栄養,口腔機能低下,ポリファーマシーの問題に加えて社会的な問題を抱えていることが少なからずあり,多職種連携が重要である.
特に高齢者では低栄養の有病率が高く,急性期病院であっても70歳以上の高齢者のうち25.7%程度が低栄養であったことが報告されている1).さらに急性期病院からの報告では,低栄養の重症度に応じて死亡リスクが上昇することが報告されており2),転倒リスクの上昇についても報告されている3).また,回復期リハビリテーション病棟における調査では口腔状態の問題と低栄養は関連し,口腔状態は退院時のADLと関連することが示唆されている4).一方で,栄養状態の改善はADLの改善と関連することが示されており5),アンブレラレビューでは,多様な要素を含む介入がフレイル予防に有効である可能性があり,栄養療法と運動療法の併用がより有効であることが示唆されている6).
このように,リハビリテーション・栄養管理・口腔管理はそれぞれが深く関連し,関連職種が連携することで臨床的アウトカムの改善が期待されている.一方で,リハビリテーション・栄養管理・口腔管理の三位一体の効果に関するエビデンスは乏しく,今後は臨床現場で三位一体の取り組みを進めるだけではく,エビデンスの構築も必要である.本稿では,急性期におけるリハビリテーション・栄養管理・口腔管理の三位一体の取り組みについて,リハビリテーション・栄養・口腔連携体制加算やエビデンス,実際の取り組みについて紹介する.

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