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特集 末梢神経損傷に対する再生医療の進歩
末梢神経損傷に対する神経再生誘導術
Nerve regeneration induction procedure for peripheral nerve injury
太田 英之
1,2
,
藤原 祐樹
1,2
,
丹羽 智史
1,2
,
高見 英臣
1,2
,
稲垣 慶之
2
Hideyuki Ota
1,2
,
Yuki Fujihara
1,2
,
Satoshi Niwa
1,2
,
Hideomi Takami
1,2
,
Yoshiyuki Inagaki
2
1名古屋掖済会病院整形外科・手外科
2名古屋掖済会病院手外科・マイクロサージャリーセンター
1Department of Orthopaedic Surgery and Hand Surgery, Nagoya Ekisaikai Hospital
2Hand and Microsurgery Center, Nagoya Ekisaikai Hospital
キーワード:
末梢神経損傷
,
神経再生誘導術
Keyword:
末梢神経損傷
,
神経再生誘導術
pp.15-21
発行日 2025年1月10日
Published Date 2025/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.038698220530010015
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緒言
手外科領域において末梢神経損傷は,しばしば遭遇する傷病である.その損傷パターンはさまざまで,単純に縫合できる場合もあれば,受傷神経の欠損を伴い神経移植や神経再生誘導術を必要とする場合もある.筆者らは末梢神経損傷に対して,端々縫合可能なものは端々縫合を行い,神経欠損がある場合や,端々縫合だと縫合部の緊張が強いような症例に対しては自家神経移植による治療を行ってきた.近年,神経再生誘導チューブ〔リナーブ®,リナーブ-S®(ニプロ株式会社),ナーブリッジ®(東洋紡株式会社)〕が使用可能となったことに伴い名古屋掖済会病院(以下,当院)では2014年4月以降,神経欠損を有する症例に対して人工神経を用いた神経再生誘導術による治療を行っている.本稿では,自験例の結果も踏まえつつ,神経再生誘導術および外科的治療後のリハビリテーションも含めた治療について記す.
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