研究
公立・公的の専門病院と総合病院の収益性の差異
井上 貴裕
1,2
1千葉大学医学部附属病院 病院経営管理学研究センター
2東北大学大学院経済学研究科
キーワード:
専門病院
,
総合入院体制加算
,
手術件数
,
救急車搬送件数
Keyword:
専門病院
,
総合入院体制加算
,
手術件数
,
救急車搬送件数
pp.560-565
発行日 2025年7月1日
Published Date 2025/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.038523770840070560
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要旨
公立・公的の専門病院と総合病院の医業収支比率を比較した.専門病院を抽出するに当たっては,2019年度の病床機能報告データで専門病院入院基本料を算定する病院および急性期一般入院料の届出病院のうち,がんや循環器系などに特化した病院を病院名および設立の経緯について各病院のWEBサイトを参照し判断した.ただし,小児周産期の専門病院は政策医療であるため除外した.総合病院は病床機能報告データで総合入院体制加算の届出ありの病院とした.
公立・公的の専門病院と総合病院を比較すると専門病院は医業収支比率が優れなかった.100床当たり救急車搬送件数が多い病院は医業収支比率が低いのに対して,100床当たり手術件数が多く,病床稼働率が高い病院は医業収支比率が良好であった.

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