発行日 1998年5月20日
Published Date 1998/5/20
DOI https://doi.org/10.15106/J03022.1998220142
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癌専門病院での癌告知率は92%,一般病院群での告知率は29%であった.告知されなかった癌患者の自分の病気の認識状況についてみると,癌専門病院では大部分が自分の病名を癌であると気付いていたが,一般病院群の患者は半数が癌であると気付いていなかった.癌専門病院では患者の年齢,性,癌の進行度に関わらず,高い頻度で病名が正確に告げられていたが,一般病院群では治癒不可能な進行癌患者,若年癌患者,高齢癌患者における告知率が治癒可能な壮年癌患者への告知率より低かった.癌専門病院では緩和ケアに熱心に取り組んでおり,緩和ケアが告知後の患者サポートに有効に働いていた.一方,一般病院群では緩和ケアへの取組が不十分であり,精神的に動揺する癌患者が多い傾向がみられた
©Nankodo Co., Ltd., 1998