増刊号 眼科診療のピットフォールあるある—対応スキル爆上げのヒント
8.視神経・神経眼科
顔面神経麻痺—手術を決断するタイミングと術式選択
太田 優
1
1慶應義塾大学医学部眼科学教室
キーワード:
顔面神経麻痺
,
眉毛下垂
,
眼瞼外反
Keyword:
顔面神経麻痺
,
眉毛下垂
,
眼瞼外反
pp.256-259
発行日 2025年10月30日
Published Date 2025/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.037055790790110256
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はじめに
顔面神経は,前頭筋や眼輪筋などの表情筋を支配する運動神経線維である。末梢性顔面神経麻痺の原因としては,Bell麻痺,Ramsay Hunt症候群,外傷,耳下腺腫瘍,聴神経腫瘍術後などが挙げられる。
顔面神経麻痺が起こると,眉毛下垂,眼瞼外反症,眼瞼下垂などを生じる。顔面神経麻痺発症後6か月〜1年は自然回復の可能性があるので発症後すぐではなく,自然回復期間を十分にもち,これ以上改善しないことを確認してから手術加療を考慮する。

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