今月の表紙
水晶体後囊破裂
川久保 慧
1
,
坂本 正明
1
,
黒坂 大次郎
2
1獨協医科大学埼玉医療センター眼科
2岩手医科大学
pp.825
発行日 2025年7月15日
Published Date 2025/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.037055790790070825
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- 文献概要
症例は16歳,男性。鉄製の柵に右眼を強打し,視力低下を自覚したため,当科救急外来を受診した。当科初診時の右眼の所見は,視力50cm/指数弁,眼圧37mmHgで,前房出血を認めた。受傷翌日には前房出血が消退していた。細隙灯顕微鏡検査にて水晶体後囊破裂を認め,外傷性白内障と診断した。その後,白内障手術を行い,眼内レンズを囊外固定した。術後経過は良好で,右眼矯正視力は1.2に改善した。
本撮影には,トプコン社製スリットランプSL-D7にニコン社製デジタルカメラD300を取り付けた装置を使用した。撮影条件は,スリット長14mm,幅5mm,背景照明なしで設定した。スリット光で観察した際の水晶体内の混濁がマーブル模様を呈していた。この特徴を鮮明に捉えるため,スリット光とカメラの角度,光量,ピントを細かく調整して撮影した。
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