連載 衛生行政キーワード・162
予防接種実施事務のデジタル化と予防接種データベースの構築
吉原 真吾
1
1厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部予防接種課
pp.909-912
発行日 2025年10月15日
Published Date 2025/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.036851870890100909
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
予防接種業務は、予防接種法に基づき、市町村等において実施されている。従来、予防接種実施事務は紙で運用されており、市町村等が接種対象者に紙の予診票や接種券を送付し、接種対象者は医療機関に予診票・接種券を持参、医療機関は予診票や接種券を市町村等に送付するといった事務が行われていた。今般、新型コロナウイルス感染症への対応や、オンライン資格確認といった基盤が整備されてきたことを踏まえ、2022(令和4)年に予防接種法が改正され、予防接種実施事務のデジタル化と、接種歴等の情報のデータベース化、およびその利活用を進めることとなった。本稿ではこれらの取り組みの現状と展望を概説する。なお、本稿では私見も交えて執筆しているため、厚生労働省の立場を必ずしも代表するものではない。

Copyright © 2025, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.