Laboratory Practice 〈微生物〉
予防接種
日野 治子
1
1関東中央病院皮膚科
pp.441-445
発行日 2010年6月1日
Published Date 2010/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102821
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予防接種の必要性
予防接種は感染症の発症と周囲への蔓延を防ぐために行われるが,近年では先天奇形を予防するために,妊娠前にあらかじめ抗体を獲得するなどの目的でも行われる.
予防接種を法令化した予防接種法は,現時点では表1,2のように施行されている.義務接種がなくなり,勧奨接種が行われている.勧奨接種とは,個人の健康のために,国が接種を勧め,国民は接種を受けるように努力するというものである.勧奨接種になったことで,罰則規定がなくなり,集団接種から個別接種へ変更された.さらに副反応などの被害が発生した場合は迅速な救済がなされるようにもなった.しかし,一方で,副反応を恐れ,接種を受けたくない・受けさせたくない群の出現も決して少なくない.あらゆる機会に予防接種の重要性を呼び掛けて,広めていく必要がある.
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