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マイコプラズマ肺炎の疫学と理想的な検査法
小笠原 愛美
1
1市立函館病院中央検査部遺伝子細胞生物検査センター
pp.515-517
発行日 2025年5月1日
Published Date 2025/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.030126110530050515
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はじめに
Mycoplasma pneumoniae(M. pneumoniae)によるマイコプラズマ肺炎は代表的な市中肺炎の1つであり,市中肺炎に占める割合は成人で30〜40%,15〜25歳の若年成人に限ると60〜70%に及ぶとされている1).かつてマイコプラズマ肺炎は4年ごとのオリンピックの開催年に流行がみられるという特徴があったが,1990年以降周期性流行はみられなくなった.マイコプラズマ肺炎の治療の第一選択薬にはマクロライド系抗菌薬が推奨されているが,近年マクロライド耐性株による治療の遷延化が問題となっている.マイコプラズマ肺炎の診断法には,抗体法のほか,培養法やイムノクロマト法,遺伝子検査法などが利用されている.

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