FOCUS
適合性評価が日常となった検査部門からみえる景色—品質マネジメントシステムが溶け込む過程とその後の継続
郡司 昌治
1
1日本赤十字社愛知医療センター名古屋第一病院検査部
pp.436-438
発行日 2025年4月1日
Published Date 2025/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.030126110530040436
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はじめに
日本赤十字社愛知医療センター名古屋第一病院(以下,当院)は,ゲノム医療のため病理部,細胞診分子病理診断部が先行して2019年5月にISO 15189を取得し,2021年10月に検査部,輸血部が拡大認定を取得した.ISO 15189は,検査を行ううえで理にかなったシステムであり,作業の標準化や日々の精度管理を明確にし,検査品質を保持するには画期的なシステムであると考える.しかし,取得の準備には“多大な労力が必要”なイメージがある.時間外労働が増える,仕事が増える,準備が負担,面倒くさい,人間関係が悪くなるなど,悪い話を多く耳にする.確かに書類作成,更新,作業環境整備などさまざまな準備が必要なことは事実であり,取得,継続にも多大な労力が必要である.どうせ準備,継続するなら楽しまなければ,日々の業務が面白くない.今回,当院の取得および継続の取り組みを紹介したい.

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