増大号 極める!呼吸機能検査 患者を診る力が成功のカギ
4章 フローボリューム波形と患者状態から読み解く失敗例とその対応(努力肺活量測定)
ベストなピークじゃない!
清水 康平
1
1東邦大学医療センター大森病院臨床生理機能検査部
キーワード:
手加減している
,
努力不足
,
ピーク不良
,
1秒量不正確
Keyword:
手加減している
,
努力不足
,
ピーク不良
,
1秒量不正確
pp.214-215
発行日 2025年2月1日
Published Date 2025/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.030126110530020214
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原因分析
一見,ピークフローが出ているようで,実はベストではないことがある.そういうことが起こりえる検査でもあることから,再現性を取る必要があることが「呼吸機能検査ハンドブック」1)に記載されている.
多くは努力不足と検査理解の不足が原因である.ピークフロー〔最大呼気流量:peak expiratory flow(PEF)〕が出るタイミング(呼気開始からピークフローまでの時間)や,ピークフローが低下しているがフローボリュームカーブが下に凸とは言い難い,ピークフローがわずかに丸みを帯びている,呼出〔努力肺活量(forced vital capacity:FVC)〕に対してピークフローがやや低いなど,わずかな変化を捉えると,ベストデータでないことを見抜くことができる(図).
*本論文中、[▶動画]マークにつきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2028年2月29日まで)。
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