増大号 極める!呼吸機能検査 患者を診る力が成功のカギ
4章 フローボリューム波形と患者状態から読み解く失敗例とその対応(努力肺活量測定)
安静換気不良
清水 康平
1
1東邦大学医療センター大森病院臨床生理機能検査部
キーワード:
FVCへの影響はない
,
あえて安静換気をたくさん取る
,
安静換気を少なくする
Keyword:
FVCへの影響はない
,
あえて安静換気をたくさん取る
,
安静換気を少なくする
pp.210-211
発行日 2025年2月1日
Published Date 2025/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.030126110530020210
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原因分析
安静換気が安定しない患者を経験することがある(図).基本的に,強制呼出を見る努力肺活量(forced vital capacity:FVC)測定だけを考えれば,特別影響はない.ただし,治験で求められている場合や,VCよりFVCが大きい場合にFVCデータをVCとして採用することがある施設では,残気量や肺拡散能(diffusing capacity of the lung for carbon monoxide:DLCO)が不正確になるため,注意が必要である.
緊張やそのときの心理状態でこのようなことも起こりうる.また,口呼吸やマウスピースをはめた状態での呼吸に慣れていない患者,入れ歯がグラグラしている患者などでも起こりやすい.
*本論文中、[▶動画]マークにつきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2028年2月29日まで)。
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