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書評 看護倫理 第2版―見ているものが違うから起こること
宮子 あずさ
pp.283
発行日 2025年6月25日
Published Date 2025/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.004718950660030283
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臨床は常に態度を決する仕事
1987年から臨床で働いていて、看護という仕事は常に自らの態度を決めなければならない仕事だと感じています。それを初めて強く意識したのは、新人時代、肺がんの終末期の患者さんが痰がらみで窒息しそうになり、痰を吸引するかしないかを迷った場面でした。
吸引の刺激でも、呼吸が止まるかもしれない。かといって、吸引しなければ痰で窒息してしまう。悩んだ末、私は吸引を選び、腫瘍からの出血を引き起こしました。あの出血のすごさは今も記憶に残っています。

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