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“Diagnosis and Treatment of Fungal Infections(Duane R. Hospenthal, Michael G. Rinaldi”(Thomas J. Walshら編)が,『真菌症の診断と治療』として翻訳されました.真菌症の世界でもっとも知られた名著が亀井克彦先生(千葉大学名誉教授)の監訳のもと,本邦を代表する24名の真菌症研究者の方々によってわかりやすく翻訳された傑作の1冊となっています.
本書の特徴は,真菌症の診断・治療の知識の整理にとどまらず,疾患の本質を考察するうえで重要となる病原体の特徴や病態まで考察されている点です.本編は4部構成となっており,Part1では「患者へのアプローチ」として真菌感染症の疫学,危険因子,好発臓器の概略が示されています.そしてPart2では「臨床検査および放射線診断」として基礎真菌学に加えて病理・血清・放射線診断,さらには分子診断学として最近の新しい遺伝子検査法について解説されています.Part3では「全身性抗真菌薬」を取り上げ,現在利用されている抗真菌薬の特徴および作用機序に加え,開発中の新薬,耐性などの情報が解説されています.Part4では本邦でしばしばみられるカンジダ症やアスペルギルス症,ムーコル症,クリプトコックス症,ニューモシスチス症などに加え,本邦ではみられないがきわめて危険な真菌症としてブラストミセス症,コクシジオイデス症,ヒストプラスマ症など17種類の「真菌症」の特徴がわかりやすくまとめられています.さらに読者にとって嬉しいのは最後の章で21例の真菌症事例が「参考になる症例」として紹介されていることで,それぞれの真菌症をイメージしながら臨床的特徴・病態・診断・治療を考えることができます.

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