特集 アクションに繋げる能動的心電図読影—プライマリ・ケア医のための実践知
ER・病棟で遭遇する心電図
35 高カリウム血症
土岐 祐介
1
1仙台厚生病院循環器内科
キーワード:
洞不全症候群
,
高カリウム血症
,
心不全治療薬
,
カリウム吸着薬
Keyword:
洞不全症候群
,
高カリウム血症
,
心不全治療薬
,
カリウム吸着薬
pp.1447-1449
発行日 2025年8月10日
Published Date 2025/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.002576990620091447
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症例
88歳男性.拡張型心筋症による慢性心不全と慢性腎不全のため,近医で内服治療中であった.心保護薬として,β遮断薬,アンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬(ARNI),ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬(MRA),ナトリウム-グルコース共輸送体2(SGLT2)阻害薬が導入されていた.ある日,囲碁をしていたところ失神したため救急搬送となった.来院時意識清明であったが,問診中に失神を繰り返した.血液ガス分析では血中カリウム値8.5 mmol/Lであった.搬送時の心電図を図1に示す.

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