書評
—荒 隆紀 著—在宅医療ケアのための手技・デバイスマニュアル
菊池 亮
1
1ファストドクター株式会社
pp.403
発行日 2025年3月10日
Published Date 2025/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.002576990620030403
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荒隆紀先生の『在宅医療ケアのための手技・デバイスマニュアル』は,在宅医療に携わる医師や看護師をはじめ,多職種の方々に向けたきわめて実践的で包括的なガイドです.在宅医療は,特殊な環境下での診療を要するため,多様な手技やデバイスの適切な使用が求められますが,本書はその現場のニーズにしっかりと応えています.具体的には,在宅で必要となる医療技術やデバイスの使用方法が詳細に解説され,現場で即座に活用できる知識が詰まっています.
本書の特徴は,技術の説明にとどまらず,それを支える理論や背景知識にも重点を置いている点です.特に,PEG(経皮内視鏡的胃瘻造設術)やHOT(在宅酸素療法)などの医療機器については,その適用範囲や手技が明確に説明されており,初学者から経験豊富な医療従事者まで,幅広い読者にとって参考となる構成です.また,在宅での医療機器使用に関するよくある疑問やトラブルへの的確なアドバイスも含まれており,日常業務に直結する有用な知識が得られるでしょう.

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