Japanese
English
症例報告
クロルヘキシジングルコン酸塩による化学熱傷の1例
A case of chemical burn caused by chlorhexidine gluconate
内田 百佳
1
,
鑑 慎司
1
Momoka UCHIDA
1
,
Shinji KAGAMI
1
1公立学校共済組合関東中央病院皮膚科
1Division of Dermatology, Kanto Central Hospital of the Mutual Aid Association of Public School Teachers
キーワード:
クロルヘキシジングルコン酸塩
,
刺激性接触皮膚炎
,
化学熱傷
Keyword:
クロルヘキシジングルコン酸塩
,
刺激性接触皮膚炎
,
化学熱傷
pp.283-287
発行日 2026年4月1日
Published Date 2026/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.002149730800040283
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要約 32歳,女性.左脛骨高原骨折および前十字靭帯脛骨付着部骨折に対し,観血的整復固定術および前十字靭帯再建術が施行された.術後1時間後に左大腿屈側の紅斑が出現し,精査加療目的で翌日当科を紹介受診した.術野消毒薬であるクロルヘキシジングルコン酸塩(chlorhexidine gluconate : CHG)(マスキン®R・エタノール0.5w/v%)による皮膚障害が疑われ,プリックテストおよびパッチテストを施行したが,いずれも陰性であった.皮膚病変は潰瘍・壊死を伴い,上皮化までに3か月以上を要した.CHGは殺菌消毒薬として頻用されているが,稀に化学熱傷として重篤な皮膚障害を生じることがあり,海外では新生児や希釈が必要な製剤の原液使用での発症例も報告されている.消毒薬の皮膚への薬液貯留,閉塞,圧迫,さらに全身麻酔下での発見の遅れが重症化につながるため,リスクを十分認識して注意する必要がある.

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