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病理と臨床 2018年臨時増刊号
感染性疾患の病理
文光堂
電子版ISBN
電子版発売日 2021年9月6日
ページ数 364
判型 B5変
印刷版ISSN 0287-3745
印刷版発行年月 2018年4月
書籍・雑誌概要
感染性疾患の病理
本書は2部構成で,「第1部 感染症の病理学的側面」では,感染症の病理学的考え方や病態,法令等に関連する知識等の紹介などを総論的に解説し,「第2部 感染性疾患の病理」では,日常の病理診断で遭遇する機会が稀有ではなく,病理組織学的診断が特に重要となる感染性疾患の病理を各々概説しました.初学者からベテランの先生方まで幅広く利用できる一冊.
目次
第1部 感染症の病理学的側面(病理学的感染症学概論)
A.感染症に関する考え方
1.結核菌感染および肺炎球菌感染に対する免疫応答機構
2.日和見感染症
3.臓器移植と感染症
B.感染症関連の諸法令と疾病のモニタリング
1.関係法令と策定の手続き
2.疫学とモニタリング
C.感染防御
1.実験動物などの感染症
2.バイオテロ
3.感染防御:日常業務におけるバイオハザード対策
D.微生物検査室で行われている同定の現状と進歩
1.わかりやすい分類学
2.抗菌化学療法入門
3.病原体培養検査の現状
4.臨床検体を用いた免疫血清学的あるいは遺伝子学的同定の現状
5.次世代シークエンサーを用いた感染症診断の最新事情
6.質量分析法を用いた微生物の迅速同定検査
7.切片上からの病原体同定方法
第2部 感染性疾患の病理
A.中枢神経領域
1.Creutzfeldt-Jakob病(プリオン病)
2.進行性多巣性白質脳症
B.循環器領域
1.感染性心内膜炎
2.ウイルス性心筋炎
C.頭頸部領域
1.悪性外耳道炎
2.口腔カンジダ症
3.骨粗鬆症治療薬を中心とした薬剤関連顎骨壊死:病理診断の要点とその発症機序
4.齲蝕および歯周病に関連する細菌と感染症
5.鼻副鼻腔真菌症,特にアレルギー性真菌性鼻副鼻腔炎
D.呼吸器感染症
1.ウイルス性肺炎
2.細菌性肺炎
3.肺真菌症
4.結核症と非結核性抗酸菌症
E.皮膚科領域
1.Merkel細胞癌とMerkel細胞ポリオーマウイルス
2.HHV-8が関与する皮膚の腫瘍および腫瘍様病態
3.水疱性・膿疱性疾患と鑑別が必要な皮膚浅在性感染症
4.マラセチア保菌ないし感染の意義
5.白癬の診断および病理組織像
F.上部消化管領域
1.食道感染症/感染性食道炎
2.ヘリコバクター胃炎─H.pyloriと胃non-H.pylori Helicobacter(NHPH)感染について─
3.免疫不全患者のサイトメガロウイルス感染
G.下部消化管領域
1.腸管スピロヘータ症の診断と臨床的意義
2.クロストリジウム・ディフィシルによる偽膜性大腸炎
3.アメーバ赤痢の現状
H.肝胆道系領域
1.敗血症剖検例での肝病理,有意な所見は何か?
I.骨・軟部組織領域
1.壊死性筋膜炎,劇症型A群溶血性レンサ球菌感染症
J.内分泌領域
1.忘れてはならないWaterhouse-Friderichsen症候群(副腎卒中の意義)
K.婦人科・乳腺領域
1.Human papillomavirus(HPV)感染症と細胞診断
2.肉芽腫性乳腺炎とCorynebacterium kroppenstedtii
3.絨毛膜羊膜炎(CAM)
L.血液・リンパ網内系領域
1.ウイルス関連血球貪食症候群
2.熱帯熱マラリア
M.腎臓・上下部尿路領域
1.BCG治療に関連する腫瘍様の肉芽腫性尿路疾患
2.重篤なグラム陰性桿菌による気腫性腎盂腎炎
3.Fournier壊疽
N.人獣共通感染症
1.エキノコックス症
2.ブタレンサ球菌感染症
O.新興・再興感染症
1.重症熱性血小板減少症候群(SFTS)の病理
2.先天性ジカウイルス感染症
3.性感染症─梅毒を疑うべき事例および病理学的診断法
4.肺外結核:対処法と特徴─特に縦隔リンパ節結核について
5.節足動物刺症─特にマダニ虫刺症の検体の取り扱い
6.狂犬病
7.病理医がコミットできる寄生虫疾患の診断
P.世界で問題となっている感染症と輸入感染症
1.インフルエンザ,SARS,MERS
2.輸入感染症
3.HIV感染症
索引