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はりきゅう理論 第3版
筆頭著者 公益社団法人東洋療法学校協会(編) 教科書執筆小委員会(武田大輔、今井賢治、木村研一、新原寿志、菅原正秋、角谷英治、塚本紀之、福田文彦、本城久司、伊藤和憲〈執筆協力〉) (著)
医道の日本社
電子版ISBN 978-4-7529-1439-6
電子版発売日 2024年3月6日
ページ数 143
判型 B5
印刷版ISBN 978-4-7529-1257-6
印刷版発行年月 2021年4月
書籍・雑誌概要
最近の知見をふまえて待望の改訂!
理論と臨床の接点を示し、患者説明にも役立つ
鍼灸教育の根幹をなす東洋療法学校協会編の教科書シリーズ。
『はりきゅう理論』は1985年に第1版を、2002年に改訂版を刊行しました。本書は第3版です。
医学における基礎研究、臨床研究の発展に伴い、鍼でなぜ痛みがおさまるのか、鍼灸になぜ治療効果があるのかも、徐々に解明されつつあります。それらの新しい知見をできるだけ早く教育現場に届けるため、第3版ではまず前版の「第7章 鍼灸の臨床応用」「第8章リスク管理」「第9章 鍼灸治効の基礎」「第10章 鍼灸療法の一般治効理論」「第11章 関連学説」の見直しを先行しました。学生にとっての学びやすさを重視し、該当章の構成は「第7章 リスク管理」「第8章 鍼灸治効を理解するために必要な基礎知識」「第9章 鍼灸治効機序」「第10章 鍼灸治効機序と臨床の接点」に改めました。前版の「第1章 概論」「第2章 鍼の基礎知識」「第3章 刺鍼の方式と術式」「第4章 特殊鍼法」「第5章 灸の基礎知識」「第6章 灸術の種類」はそのまま継承しましたが、最小限の加筆修正は実施しています。
初学者が関心をもって読み進められるよう、理論と臨床の接点を示しながら「メモ」や「コラム」で理解を助けます。臨床現場では鍼灸治効機序の解説を求められることも多いでしょう。傍らに本書があれば、患者説明にも役立ちます。
目次
第1章 概論
1.鍼灸施術の定義
1)鍼術の定義
2)灸術の定義
2.鍼灸治療の特徴
1)経験療法であること
2)古代思想の影響を受けていること
3)現代自然科学観に対応して
第2章 鍼の基礎知識
1.用具――鍼と鍼管
1)毫鍼の各部の名称
2)鍼の長さ(鍼体長),太さ(鍼体径)の名称
3)鍼尖形状の種類と特徴
4)鍼の材質と特徴
5)鍼管の材質と形状
2.古代九鍼
第3章 刺鍼の方式と術式
1.剌鍼の方式
1)撚鍼法
2)打鍼法
3)管鍼法
2.刺鍼の術式
1)前揉法と後揉法
2)押手と刺手
3)切皮(穿皮)
4)刺入法
5)刺鍼の角度
6)刺鍼中の手技
第4章 特殊鍼法
1.小児鍼
1)小児鍼で用いる鍼
2)対象
3)方法
4)適応
2.皮内鍼法,円皮鍼法
1)皮内鍼
2)円皮鍼
3.灸頭鍼法
1)方法
2)適応
4.低周波鍼通電療法
1)方法
2)適応
5.その他
1)イオン鍼療法
2)鍉鍼法
3)耳鍼療法
4)レーザー鍼療法
5)刺絡療法
6)頭鍼療法
第5章 灸の基礎知識
1.灸の材料
1)モグサ(艾)について
2)モグサの質
3)モグサの種類
2.線香
第6章 灸術の種類
1.有痕灸
1)透熱灸
2)焦灼灸
3)打膿灸
2.無痕灸
1)知熱灸
2)棒灸・箱灸
3)温筒灸・台座灸
4)隔物灸
5)モグサを使用しない灸法
第7章 リスク管理
1.安全対策の基本
1)関連用語の定義
2)施術上の一般注意事項
3)鍼施術の禁忌
4)灸施術の禁忌
2.感染対策
1)感染対策の基本
2)標準予防策
3)施術野の消毒
4)施術器具の洗浄・消毒・滅菌
3.有害事象の種類と対処法
1)鍼施術の有害事象
2)灸施術の有害事象
第8章 鍼灸治効を理解するために必要な基礎知識
1.はじめに
2.生体の調節
1)運動系の調節
2)内臓系の調節
3.感覚
1)体性感覚
2)内臓感覚
4.熱傷(炎症)
1)熱傷の病理
2)熱傷と分類
3)熱傷と灸
5.体表の反応
1)はじめに
2)体表の反応
3)トリガーポイント
第9章 鍼灸治効機序
1.はじめに
2.鍼鎮痛
1)鍼鎮痛の概要
2)内因性痛覚抑制系-全身性鎮痛-
3)内因性痛覚抑制系-脊髄分節性鎮痛-
4)末梢性鎮痛
5)鍼鎮痛の個人差
3.循環系と鍼灸
1)皮膚循環と鍼灸
2)筋循環と鍼
3)心拍数および血圧と鍼
4.運動系と鍼
1)侵害刺激により誘発される運動反射の抑制
2)振動刺激により誘発される運動反射の抑制
3)自原抑制と拮抗抑制を介した筋緊張の抑制
5.消化器系と鍼
1)ヒト消化管機能障害に対する鍼治療
2)消化管機能と鍼
6.泌尿器系と鍼
1)ヒト下部尿路機能障害に対する鍼治療
2)下部尿路機能と鍼115
7.リラクセーションと鍼灸
1)鍼灸のリラクセーション効果
2)脳波からみた鍼灸のリラクセーション効果
3)脳報酬系に対する鍼灸の作用
8.生体防御系と鍼灸
1)神経系による免疫系の調節
2)内分泌系による免疫系の調節
3)鍼灸刺激による自然免疫の調節
4)鍼灸刺激による獲得免疫の調節
第10章 鍼灸治効機序と臨床の接点
1.刺激部位
1)刺激部位と腧穴の解釈
2)受容器・効果器としてのポリモーダル受容器
2.刺激入力
1)受容器および神経線維
2)刺入深度
3.鍼灸刺激による治効機序
1)局所治療
2)遠隔治療
3)まとめ
索引