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医学のあゆみ272巻5号
気分障害UPDATE──難治性うつ病に対しあきらめず取り組む
医歯薬出版
電子版ISBN
電子版発売日 2021年1月11日
ページ数 120
判型 B5
印刷版ISSN 0039-2359
印刷版発行年月 2020年2月
書籍・雑誌概要
気分障害UPDATE──難治性うつ病に対しあきらめず取り組む
企画:渡邊衡一郎(杏林大学医学部精神神経科学教室)
・世界保健機関(WHO)によると,うつ病は2023年にはすべての疾患における“障害調整生命年(DALYs)”の1位になると予測されている.うつ病が与える経済的損失は,今後ますます大きくなるであろう.
・米国の大規模研究STAR*Dにおいて,全例にSSRIを投与し,非寛解例などには変薬や増強・併用,さらには認知療法までも付加して1年以上経過しても,約1/3は寛解しないことが示されている.
・本特集では,この“難治性うつ”の診断をどう再考するか,さまざまな併存症についての検討のほか,アドヒアランスへの配慮や望ましい薬物療法上の工夫,精神療法の効果,神経刺激療法などについて取り上げる.
目次
総論
■難治性うつ病の定義……田中輝明
■抑うつの難治化とその転帰……白川治
■うつ病の診断・治療上のエラー……野﨑和博
各疾患へのアプローチ
■双極性障害の影響を考慮したアプローチ……寺尾岳
■不安症の影響を考慮したアプローチ……井上猛・他
■パーソナリティ障害を併存するうつ病……永田利彦
■難治性うつと神経発達症の関連について考える――自閉スペクトラム症,注意欠如・多動症に焦点を当てて……大江悠樹・栗原真理子
■難治性うつ病に対する,身体疾患の影響を考慮したアプローチ……小笠原一能
■認知症や神経変性疾患を考慮した高齢者のうつ病へのアプローチ……馬場元
■睡眠障害の影響を考慮したアプローチ……高江洲義和
■栄養・運動を考慮したアプローチ……功刀浩
■難治性うつ病とアドヒアランス――うつ病の訪問診療……澤田法英
■難知性うつ病に対する作業療法アプローチ……早坂友成
治療効果の検討
■難治性うつ病の適切な薬物療法を考える……加藤正樹
■治療抵抗性うつ病に対する認知行動療法……満田大・他
■難治性うつ病に対する対人関係療法の付加の効果……片桐建志
■難治性うつ病に対する電気けいれん療法の有効性と安全性……安田和幸
■難治性うつ病に対する反復経頭蓋磁気刺激(rTMS)療法――併用療法としてのrTMS療法とその展望……山﨑龍一・鬼頭伸輔
■リワークプログラム標準化の取り組みとリワークの効果研究……有馬秀晃・秋山剛
■難治性うつ病に対する漢方薬の可能性……坪井貴嗣
■難治性うつ病治療に対するケタミンへの期待……橋本謙二