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実験医学増刊 Vol.35 No.12
【特集】認知症 発症前治療のために解明すべき分子病態は何か?
羊土社
電子版ISBN
電子版発売日 2018年6月29日
ページ数 252
判型 B5
印刷版ISBN 978-4-7581-0364-0
印刷版発行年月 2017年7月
書籍・雑誌概要
【特集】認知症 発症前治療のために解明すべき分子病態は何か? 認知症に関わる研究者・創薬従事者必読!認知症の新たな病態仮説,バイオマーカー,創薬等のカテゴリに整理して特集を組みました.発症前治療の実現に期待がかかる認知症研究の最前線をぜひご覧下さい.
目次
序にかえて ―オールジャパンの底力を認知症研究で示さん!【森 啓】
第1章 脳神経病理変化
1. 神経変性疾患の神経病理―タンパク質伝搬仮説の検証(Aβ,タウ,シヌクレイン,TDP43)【村山繁雄,齊藤祐子】
2. 劣性遺伝性若年性パーキンソン病(AR-JP)の臨床,病理,分子遺伝学【服部信孝,今居 譲,柴 香保里】
3. プリオン病の多様性と治療開発【逆瀬川裕二,堂浦克美】
4. 脳内炎症の病理像と意義【細川雅人,秋山治彦】
5. PETイメージング―Aβ/タウ病変・ミクログリアの可視化による認知症病態の理解【樋口真人】
第2章 アルツハイマー病病因分子と制御
1. 患者脳における異常タンパク質蓄積の病理生化学【新井哲明】
2. アミロイドβタンパク質の構造解析と診断への応用【入江一浩,村上一馬】
3. APPの代謝と軸索輸送における生理機能【鈴木利治,中矢 正】
4. 細胞内Aβによる軸索輸送障害とシナプス変性【梅田知宙】
5. BACE1によるAPP切断とprotective変異【羽田沙緒里】
6. γセクレターゼ結合分子ILEI/FAM3CによるAβ産生制御【西村正樹】
7. ミクログリアに発現する受容体型アルツハイマー病危険因子TREM2【城谷圭朗,岩田修永】
第3章 遺伝的視点
1. アミロイドβタンパク質産生分子機構【富田泰輔】
2. タウオリゴマーの実態とその遺伝学的因果関係【佐原成彦】
3. アルツハイマー病のゲノミクス:リスク遺伝子と防御的遺伝子【原 範和,池内 健】
4. 認知症のエピジェネティクス【間野達雄,岩田 淳】
5. 認知症における百寿者コホート―アンチ認知症の遺伝子を探索する試みと意義【新井康通,三村 將】
第4章 認知症モデル
1. ヒトiPS細胞を用いた認知症モデル【仁木剛史,井上治久】
2. イントロン挿入タウTgマウス【梅田知宙】
3. Aβオリゴマーマウス:APPOSKトランスジェニックマウス【森 啓】
4. ADモデルマウスの開発と応用【斉藤貴志,西道隆臣】
5. 認知症研究におけるカニクイザルの有用性【木村展之】
6. コモン・マーモセットとアルツハイマー病【笹栗弘貴,佐々木えりか,西道隆臣】
7. イヌとネコの脳における認知症関連病変【チェンバーズ ジェームズ,内田和幸】
第5章 診断・治療の対象としてのバイオマーカー
1. Aβおよび関連酵素代謝物【大河内正康】
2. 認知症バイオマーカーとしてのCSFタウ【武田朱公,中嶋恒男】
3. アルツハイマー病の髄液バイオマーカー研究:過去・現在・未来【徳田隆彦】
第6章 認知症発症に影響する種々の要因
1. アルツハイマー病の分子病理学と神経活動【山田 薫,橋本唯史,岩坪 威】
2. 良質な睡眠を通じた認知症の発症・進展予防の可能性【皆川栄子,和田圭司,永井義隆】
3. 糖尿病から探る認知症メカニズム【里 直行】
4. 生活習慣病の視点から見た認知症の治療介入【田代善崇,木下彩栄】
5. 歯周病・咀嚼機能障害と認知症【道川 誠】
6. 神経細胞内のミトコンドリア局在異常と認知症【岡 未来子,飯島浩一,安藤香奈絵】
第7章 発症分子機構update
Ⅰ.オリゴマー仮説と凝集説
1. アミロイド凝集とオリゴマー仮説―アミロイドからオリゴマーへ:世界の研究の移り変わり【小野賢二郎】
2. αシヌクレイン凝集【野中 隆】
3. アミロイド凝集前の超早期病態とその抑制【藤田慶大,岡澤 均】
Ⅱ.伝播仮説
4. 認知症疾患における異常タンパク質のプリオン様伝播説【鈴掛雅美,長谷川成人】
5. タウ伝播仮説の可能性と限界について【武田朱公】
6. エクソソーム性伝搬【八木洋輔,横田隆徳】
第8章 創薬・発症前治療への挑戦
1. タウ免疫療法―現状と展望【富山貴美】
2. オリゴマー抗体医療の現状と展望【松原悦朗】
3. ドラッグ・リポジショニングによる抗認知症薬の探索【富山貴美】
4. 進行中のアルツハイマー病臨床試験および予防介入試験【瓦林 毅,東海林幹夫】
索引